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マーケターが「ピープルメディア」と協力するべき理由

2007年03月15日 お知らせ

meetme120x41.gifおとといまでテキサス州オースチンでSXSW Interactive 2007が開催されていました。このイベントにはブログネットワーク関係者もたくさん参加しています。当地で開催されたパネルディスカッションに関連した記事をひとつ、ご紹介します。

SXSW:マーケターがピープルメディアと協力するべき理由
2007年3月14日 by Sean Ammirati(mSpoke)

「ピープルメディア」とは、「ソーシャルメディア」「read/writeメディア」「対話メディア」「ユーザー生成コンテンツ」といった言葉でも知られているものです。

ピープルメディアと従来のメディアの違いを端的にあらわすものとして、Ammirati氏は米国のブログネットワークFederate Media Publishingの例を挙げています。このネットワークの特徴のひとつは、ブログの著者が自分のサイトに表示される広告を拒否できることです。

「(ブログの)著者が、自分のサイトに出稿する企業を承認できるようにすることは、当たり前のことだと思うかもしれない。しかし、従来のメディアではこうしたことは行われていない。これは画期的なことなのだ。(略)自分のサイトへの出稿を許すということは、その企業を自分のサイトでの会話に招くことに等しい。そこには許可と信頼関係がある。現在、FMが販売している広告はすべて、事前に各ブログの著者の承認を得てから掲載されている。当初は著者の承認が得られないのではないかという懸念があったが、(略)結果的には対話が生まれ、新しい形のオンラインマーケティングが次々と実現することになった」(パネリストのひとりで、FM社長のBattelle氏)

拒否といっても、広告の掲載を拒否された広告主は全体の1-2%にすぎないそうです。それに対して、クリエイティブの改善を求められた広告はたくさんあり、これが「広告クリエイティブの進化」につながったとか。

Ammirati氏はウェブが今後、ますますソーシャルなメディアになっていくことは間違いないが、こうしたページはマネタイズが難しく、ピープルメディアを支えている個人に報いる方法を考えることが重要だと指摘しています。

とはいえ、それには時間がかかります。Battelle氏は、このプロセスを検索エンジンが登場してからマネタイズが可能になるまでの歴史になぞらえています。現在、検索広告は数十億規模の事業に成長していますが、そのためには適切な測定基準(クリックあたりのコスト)と広告ユニット(テキスト広告)の登場を待つ必要がありました。

インタラクティブ広告/メディア業界がこの問題と格闘していけば、いずれはピープルメディアでの広告に適した測定基準と広告ユニットが登場するはずだ。しかし検索の世界がそうだったように、ピープルメディアでもそれには時間がかかるだろう。

ブログというメディアを生かした新しい広告のあり方とは何か――AMNもこの点を模索し、提案していきたいと考えています。